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少しずつ書いていこう [考えごと]

 私は池田晶子氏の書いたものが好きだ。私の感性に合っているのかも知れない。
 でも、池田晶子氏は、パソコンを所有したことが無いそうで、インターネットを利用することも嫌いだったらしい。そして特にブログに嫌悪感を抱いていたようだ。
 <それからもう一つ、ネット社会において、これはたぶん同じ事柄として避けようがないのでしょうが、人間の悪意というものが、業のようなものとして出てきます、さっき言った勝ち組負け組という選別の基準によれば、負けに回ったと思っている人たちの一種の憂さ晴らしでしょう。ネット社会の悪意というのは、恨みつらみ妬み、何やらすごいという。そういうものを発散する場所としてのネット、あるいはまた、ある種の自己顕示欲の捌け口というものがあるようですね。ブログという形式があるらしいですが、とにかく他人に知られたいという欲求だけがあって、どうでもいい言葉を垂れ流して恥じるところがない。つまり、考えられていない言葉を口にするという行為自体への疑いが、もう存在していないんです。>(『人生のほんとう』Ⅳ存在-ネット社会の悪弊)
 ブログに載せるのが誰かに読んでもらいたいからなのは、誰でもそのとおりであろう。私の場合は、誰かに共感してもらいたいのである。別に憂さ晴らしではないし、目立ちたいと思っているわけでもない。そして自分でもくだらないと思える言葉(文章)を載せて構わないと思っているわけでもない。訪問者への礼儀を失していないつもりである。
 池田晶子氏には、食わず嫌いによる偏見があったように思う。
 それにもかかわらず、やはり、私は池田晶子氏の書いたものが好きだ。池田晶子氏は<私は本質的にしか物事を考えられない>と、どこかに書いていた。そこが好きなのだ。


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妻の死

妻が亡くなった。享年52歳だった。
2か月前のことである。
今年の3月に子宮体癌であることが分かった。
肺等に腫瘍の転移があり既に末期だった。
子宮体癌であることは医療機関から妻に直接告知されたが、腫瘍の転移があることを妻に話したのは、セカンドオピニオンを受けてからだった。
末期であっても、もっと生きてくれることを願っていたが、5か月半で逝ってしまった。
その間、いろいろなことがあったが、過ぎてしまえばあっという間であった。
一人になってしまった。
私にとって、今まで、いかに妻が大きな精神的な支えであったかを、ひしひしと感じている。
今は、東京で暮らしている一人娘と、精神的に支えあって生きていこうとしている。
江藤淳のように、妻のあとを追うように逝くわけにはいかないのだ。


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「99.9%は仮説」 [読書]

 半年以上前に購入した本だが、(何かの待ち時間だとか、たまに電車に乗った時などしか読まなかったので)昨日、やっと読み終えた。
 サブタイトルの「思いこみで判断しないための考え方」がこの本のテーマといっていいと思う。 非常に読みやすく、分かりやすい本である。理科系向きとかいう人もいるが、そんなことはなく、一般向けの良い啓蒙書だと思う。
 「世界は仮説でできている」といっても、真実は分からないから信じるなと懐疑主義を勧めているわけではなく、「一般に真実とされている科学的知識は原理的なものも含めて絶対不変ではない」ことを例証しているのである。
 著者が「100%は仮説」と言わず「99.9%は仮説」と言っているのは、おそらく、「100%は仮説」と断言してしまうと、「100%は仮説」という主張自体が仮説ということになり、パラドックスに陥ってしまうからだろう。「99.9%は仮説」という主張が真理であるという命題ならば論理的矛盾はなく、「0.1%の仮説でない真実」の内に「99.9%は仮説」という主張が含まれていると考えることが出来るからである。
 この本を読んでの私の一番の収穫は、次の点にあった。
 科学哲学者カール・ポパーが「科学理論は常に反証可能である」として、「反証可能性」の有無を科学と疑似科学とを峻別する基準として提唱したことの意味を極めて分かりやすく説明してくれたことである。(因みに、コンサイス20世紀思想事典の、「反証可能性」とは「言明が、論理的にそれと矛盾する個別的な観察言明によって偽とされる可能性のこと。…」という解説を読んだことがあるが、非常に難解で良く分からなかった。)
 科学理論の仮説は、より精密な実験によって反証される可能性が常に残っているので、完全な証明というものは永遠に出来ない。しかし、証明は出来なくても反証は出来る。つまり、理論に反する実験や観察結果が出てきたら、その理論が反証されたことを潔く認める。それが科学だということをカール・ポパーは主張しているのである。
 これに対して疑似科学は証明も反証も出来ない構造になっているのである。
 かつて騒がれた「ノストラダムスの予言」などは証明も反証も出来ない疑似科学の典型である。

 最後に、この本の概要は、その目次を見るだけで、だいたい分かると思うので以下に記す。 

プロローグ 飛行機はなぜ飛ぶのか?実はよくわかっていない
 第1章 世界は仮説でできている
 第2章 自分の頭のなかの仮説に気づく
 第3章 仮説は一八〇度くつがえる
 第4章 仮説と真理は切ない関係
 第5章 「大仮説」はありえる世界
 第6章 仮説をはずして考える
 第7章 相対的にものごとをみる
エピローグ すべては仮説にはじまり、仮説におわる


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少しはblogに気持ちを向けよう。 [雑感]

 blogの更新をずっと、滞らせていた。
 7月から始めたSo-net Photoが、面白くて、パソコンに向かうと、blogよりもSo-net Photoに気持ちが行ってしまい、そちらを開いてしまう。
 はまってしまったなと思う。
 So-net Photo側から写真をblogに投稿することも出来るので、それも何回か行っている。
 でも、So-net Photoのサイトだけでも、写真の投稿や、他のSo-net Photo会員とのnice!やコメントのやりとりが楽しめるので、わざわざblog側に投稿しなくてもねと思ってしまう。
 私にとってblogは、やはり「書いて表現する」ためのツールなのかも知れない。
 では、もっと、書かなくてはね。
 話しは全然違うけど、乙武洋匡さんのblog、9月7日のお詫びのメッセージを最後に更新されていないようだ。心ない言葉による中傷や攻撃には無視するのが一番いいのかも知れないが、どうしているのか、ちょっと気になる。


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明日は「9.11」 [考えごと]

 5年前の9月11日の朝(日本は夜)、世界貿易センタービルツインタワーの二つの棟は、相次いで旅客機の突入を受け、爆発炎上し、崩壊した。そして3千人もの人々が犠牲になった。
 その後、アメリカはこのテロの首謀者とその組織が潜入し保護を受けているとしてアフガニスタンに戦争を仕掛け、タリバン政権を潰した。さらにアメリカはこのテロ組織とイラクのフセイン政権がつながりがあると言いがかりを付けてイラクにも戦争を仕掛け、フセイン政権を崩壊させた。この二つの戦争により、9月11日のテロの犠牲者よりも遙かに多くの人々が犠牲になっている。
 「テロとの戦争」という考え方に基づくブッシュ・アメリカの5年間のやり方で世界は何かいい方向に変わっただろうか?
 実際はその逆であろう。テロは収まるどころか世界各地に飛散し拡大しているように見える。(幸い、今のところ、日本は直接にはテロの被害に遭っていないが。)
 「テロには戦争で。軍事攻撃でその拠点と首謀者を潰す。」というやり方だけではテロは決してなくならないだろう。
 テロの拠点は人の心に芽生えるものであり、物理的な警戒や取り締まりやテロ組織の拠点攻撃をいくら続けても、人の心に芽生えるテロの拠点をどうすることも出来ない。
 テロの拠点が人の心に芽生えないようにすることこそが必要である。
 それも簡単なことではないかも知れないが、根本的な解決はそれしかないと思う。


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メジロの幼鳥


 公的機関に届けられ、保護されたものです。あまり元気ではありませんでしたが、チィーチィーと高い声でよく鳴きました。しばらくして野鳥病院に運ばれていきました。


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あ、揚羽蝶だ! [写真]


 ひらひらしているものが目に入ったと思ったら、揚羽蝶でした。蜜のある花を探して飛び回り、蜜のある花と分かるや、7~10秒間ぐらいずつその花にとまって蜜を吸い、直ぐに次の花に移るのを繰り返していました。このように、余りじっとしていないので、私の腕ではいい写真は撮れませんでした。でも揚羽蝶が撮れたのは今回が初めてです。


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明日の神話(中央部)


 「明日の神話」をやっと見てきた。東京で合流して一緒に見た娘は、もっと別の場所(落ち着くところ?)で見たかった言っていた。私は未だ、「太陽の塔」の実物を見たことがないので、そちらもいつか見てみたいと思う。


東京大停電 [雑感]

 今朝(2006年8月14日)の東京大停電。大変だったようだね。
 幸い、東京在住の我が娘は、いつものようにバイト先に電車で行ったけど、早めだったので停電による影響を受けずにすんだと言っていた。
 でも、事故の原因が旧江戸川を走っていたクレーン船のクレーンが27万ボルトの送電線に接触して、傷つけたことと分かって、驚いた。
それだけのことで、あんなに大きな規模でしかも長時間の停電騒動になるのかよ!ということである。
 ゴジラ映画ではいつもゴジラが送電線を引きちぎっていたけど、大変なことをしてくれていたわけである!
 テロでなくて良かったものの、電力会社による電気供給に頼り切った現代日本社会のもろさをまのあたりに見たように思う。
 それにしても、こうした事態に備えた電気供給等のバックアップ体制がかなり不十分だよね。


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今日の夕陽 [写真]


 雲間から、やっと陽が顔を出してくれたので撮りました。カメラの夕日を撮すベストショットというのがあるけど、それで撮ると実際に見るよりもかなり赤色が強調されるので、それを嫌い、AUTOで撮ったものです。


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